宿根草・多年草・樹木で冬に咲く香りの良い花といえば元旦前後から2月半ば頃までロウバイ(蠟梅)やスラっと伸びる日本水仙の花などが良い香りを放っています。また少し先になりますが、今は蕾姿がかわいいスキミアも3月の開花前から徐々に良い香りを放ち始めます。
寄せ植えや花壇でも楽しめる主に1年草扱いの秋冬の花苗で香りが楽しめるものといえば、プリムラ(品種や個体による)、ビオラや一部のパンジー(品種による)、ネメシア、スイートアリッサム、また良い香りかどうかは賛否ありそうですがストックもあります。
3種類あった水仙は場所の都合で昨年球根を掘り上げて人に譲ってしまいましたが、それ以外は我が家にも現在あります。
我が家にある、今年の冬の寄せ植えで使っているものの中で香りが楽しめるものを紹介します。
注意:紹介する品種は必ずしも作出元から香りのする品種として販売されているものではありません。私が個人で入手した株や、園芸店などで手に取った株の中で、香りを感じたものを紹介しています。同じ品種でも香りの有無や強弱に個体差もありますし、香りの感じ方はひとそれぞれ異なりますので、以下に案内する品種が必ずしも香る花であると約束するものではありません。
(一部、もともと香りが強い品種として販売されているものも含みます)
- プリムラ
- 黄色~橙色の一重のジュリアン → フリージアに似た香り
- 薔薇咲きジュリアン「ピーチフロマージュ」「プリンアラモード」 → フリージアに似た香り
- 名無しのフリル咲き(ジュリアン「コットンキャンディー」? または ポリアンサ 「 パティシエール 」??) → フリージアに似た香り
- グリーン系のプリムラ:あまり香らないジュリアン「マスカットのジュレ」と少し香るジュリアン「奈々ちゃん」
- ほとんど香らないけれど稀に香る個体もあるプリムラジュリアンSHABBY(シャビー)シリーズ
- プリムラ ポリアンサの黄~オレンジ色の花
- ガーデンプリムラ 「アラカルト シュシュ」の黄花 ( サカタのタネ )
- いわゆるサクラソウ系のマラコイデスも香る(フリージアに似た香りではない)
- ダブルプリムローズ
- ベラリーナ
プリムラ
プリムラは主にジュリアンの一重の黄花や、バラ咲きのプリムラの中のいくつかに、フリージアに似た良い香りがする沢山のプリムラを園芸店やホームセンターで見かけます。
ちなみに同じ種類や同じ色のプリムラでも香りの強弱に個体差があるので、必ず手に取って香りを嗅いで選んでいます。
プリムラは暖地では反日陰や明るい日陰でも花が咲き、秋から春まで花が途切れないので冬に重宝する花です。
霜に当たると花が痛むので、関東以西の暖地でも真冬は軒下などの霜に当たらない場所に置き、万一急激な寒さで花が痛んだ場合は傷んだ花を取り除けばすぐに新しい花が咲きだしますが、可能であれば夜間の最低気温が2度以下の夜は玄関内などの涼しい場所に一時的に避難させてあげると綺麗な花姿のまま楽しめます。
下の画像は香るプリムラをいくつか寄せ集めたもの。数株集めると半径1~2メートル以内に近寄れば良い香りに包まれます。
同じプリムラでも、マラコイデスはフリージア系の香りはせず、品種によりさまざまな香りを持つようです。
イエローなど純色に近い花ではあまり色の変化は感じない事が多いですが、プリムラの花もパンジーやビオラと同じく寒さが増してくると淡い色は濃く変化し濃い色は更に濃くなってきます。
プリムラには他にも沢山の系統や品種があるので、紹介するのは手元にあるごく一部のプリムラですが香りのレポートをアップしていきたいと思います。
黄色~橙色の一重のジュリアン → フリージアに似た香り
基本的には一般的な一重のジュリアンで黄色や橙色の花株(↓下画像の下段)はほぼ香りがあります。その香りはフリージアのような香りでとても良い香りです。
また、画像は現在ありませんが、黄色いプリムラの中では、花茎が高く伸びるタイプのホームセンターで見かけるメーカーものの黄色いプリムラも同じくしっかりしたフリージア香がします。
( 画像は後日収集できたらこちらにアップします )
薔薇咲きジュリアン「ピーチフロマージュ」「プリンアラモード」 → フリージアに似た香り
そして黄色・橙色の一重以外のジュリアンの中でも、「ピーチフロマージュ」も割としっかり香り、「プリンアラモード」もその次くらいに香ります。花数にもよりますし、割と個体差もあるので、店頭でよく香りを比較しならがらどちらも去年に引き続き購入しました。
去年までは香りのよいプリムラなら「ピーチフロマージュ」と思っていましたが、可愛らしいピーチイエローのお花も寒さが増すとオレンジ色が増して濃くなってゆくものも多く、私にとって扱いが難しい色で、冬の我が家では浮いてしまい少し馴染みにくいです。
「プリンアラモード」↓も「ピーチフロマージュ」より控えめですが香りがします。カスタードイエローの地×ピーチピンクの縁の花も主張が強すぎず扱いやすいです。
これらは「 スイーツシリーズ 」として販売されているシリーズもので、他には「ブライダルベル」や「ブルーベリーのムース」「マスカットのジュレ」「いちごのミルフィーユ」他がありますが、 「ピーチフロマージュ」と「プリンアラモード」以外はあまり香りはしません。
名無しのフリル咲き(ジュリアン「コットンキャンディー」? または ポリアンサ 「 パティシエール 」??) → フリージアに似た香り
そして丸いすり鉢型の鉢にプリムラを6株集めて植えたうち、画像↓手前に鉢の外縁に沿って並べて植えてある3株は、「薔薇咲きプリムラ」とだけ書かれて売られていた名称不明のプリムラで、花数がとても多くはっきりとフリージア香がします。黄色や橙色の一重の香りの強いジュリアンや、同じく香りの強い「ピーチフロマージュ」と比べても同等かそれ以上に香ります。
これは白(個体や気候によってはクリーム)にピンクの縁取りのあるフリフリの花びらの持ち主で、そこまで香りを感じず顔を近づけると若干香る微香性の「ブライダルベル」(左奥↓)や、色は若干黄色がかるものの芳香性の「ピーチフロマージュ」(中心↓)に、色も形もよく似ています。ただ花の形は少し異なり、「ブライダルベル」や「ピーチフロマージュ」よりもフリルが細かく花びらの長さが少しだけ短いです。ポリアンサかジュリアンのいずれかの名称不明または特に名前のない品種だと思います。
名前不明なのが残念ですがあまりに良い香りなので画像をアップしてみました。
実はこんな可愛らしいピンクの花を扱うのは少し苦手なのですが、このうっとりする香りと可愛らしさにはつい負けて買い物かごに入れてしまいました。閉店間際の園芸店で品種を聞くことも忘れてしまい、名札もなかったので未だに名称が分かりません。
プリムラは黄色やピンクなど私にとって扱いにくい色も多いのに香りに負けてつい買ってしまいますが、黄色の一重のジュリアンよりこちらのピンクのフリフリのほうがまとめ植えすると可愛らしいのでどれか一種類だけ香りの強いプリムラを買うとしたらこの手前の3株↓の名称不明のピンクのフリフリジュリアンです。
香りがあまりに良いので、玄関の出入りをするたびに香るように、玄関先のベンチの上に置いて香りを楽しんでいます。
グリーン系のプリムラ:あまり香らないジュリアン「マスカットのジュレ」と少し香るジュリアン「奈々ちゃん」
「マスカットのジュレ」↓は超微香性ながら一応香りはあり、顔を近づけてわずかにフリージアに似た香りがする程度の超微香性~微香性の香りがあります。マスカットのジュレの香りは個体差が顕著なためよく香りを嗅いで購入していますが、下画像のように中心・花色共に黄色味が強いほど香りが強い傾向があるような気がします。
上にあげたいくつかのジュリアンと同じようにフリージア様の香りです。
同じグリーン系のプリムラでも、「菜々ちゃん」のほうが「マスカットのジュレ」よりも香りがあるものが多かったです。とはいえこちらもそこまで香りは強くありません。
グリーン系のプリムラは他にも品種が沢山あるので一度でいいからすべて香りを嗅いで比べてみたい。ラブリーな色味の花を扱うのが苦手な私にはグリーン系の花は扱いやすいので他のグリーンカラーのプリムラが気になります。
ちなみに上の「マスカットのジュレ」の画像の一番右の個体の香りが左2個の個体より強いのと同じように、一般的な一重のジュリアンで黄色や橙色の花株でなくても、花の中心が黄色がかっている度合い(色の濃さと中心の黄色部分の面積)が多い花が咲く株の中に、同じ種類の中でも他と比べて香る個体を見つける事が多い気がしています。
ほとんど香らないけれど稀に香る個体もあるプリムラジュリアンSHABBY(シャビー)シリーズ
シャビーに関わらずプリムラジュリアンは先に紹介した一部のジュリアンを除いて多くが超微香~微香性です。シャビーシリーズが特別香りのあるプリムラ、という訳では全然ないのですが、今年は沢山買ってしまったので画像を挙げておきます。やはりSHABBYにもフリージアに似た香りがする個体がたまにありますが、基本的には多くの株がほとんど香りません。
プリムラジュリアンシャビーシリーズは少しくたびれたようなシックなカラーでおしゃれなジュリアンでありながら割と入手しやすいため、この冬はつい8~10株ほど買ってしまいました。わずかに香りがする程度の超微香性の株がほとんどで香りのするプリムラという訳ではありませんが、中にやっぱりイエローカラーのシャビーにしっかり香るものがありました。
やはり他のジュリアンと同様、花の中心の黄色が濃く広く入っていれば入っているほど香りがあるものが多い傾向がありますが、基本的に香りはほとんどなく、シャビーシリーズのお花は香りがある個体であっても顔を近づければ香る程度の微香性のものがほとんどです。
1月に入ってから、冬の寒さに当たり、画像↓(主に12月に撮影したもの)よりも花色が濃くなってきています。
プリムラ ポリアンサの黄~オレンジ色の花
ポリアンサも黄色やオレンジ系の株がやはりフリージアの香りがする個体が多く、香るタイプのジュリアンと同様やはりフリージアに似た香りがします。
(ポリアンサの中の品種にもよるし、個体差があります)
ガーデンプリムラ 「アラカルト シュシュ」の黄花 ( サカタのタネ )
日陰で傷んだものの画像しかなくてすみませんが、花が背高く伸びるタイプで寒さに特に強いガーデンプリムラ 「アラカルト シュシュ」もやはり黄花が香ります。その香りはやはりフリージアの香りのような素敵な香り。
下の画像はアラカルトシュシュに申し訳ない日陰で花数が減った状態の画像なので、興味のある方はサカタのタネのトップページの検索ボックスに「 アラカルト シュシュ 」と入力してその可愛らしい花の画像を見てください。
いわゆるサクラソウ系のマラコイデスも香る(フリージアに似た香りではない)
マラコイデスはジュリアンのようなフリージア系の甘い香りではありませんが、よくホームセンターなどで大株を見かけるマゼンダカラーの園芸種もとても良いお花の香りがします。
良い画像がなくて残念ですが、1月に入るとよく見かけるこんな花たち。このようなピンク系のものの大半は香りがします。
購入したウィンティシリーズ …は香らず。でも満開時はボリューム満点で見ごたえあり
続いて香りはしないけれども満開になると素敵なウィンティシリーズ。香りのページにアップすべきではないかもしれませんが、せっかく購入したのでまだ開花本番を迎えていませんが画像をアップします。
今年はマラコイデスではウィンティ「ピーチピンク」や「ライムグリーン (新・旧) 」など3株購入しました。香りはなさそうですが、3月頃花数が沢山増えてきてもし香りを感じたら報告予定です。
(3/11追記:咲きました↓が、香りはしませんでした)
続いてサントリーから出ているウィンティです。
こちらは上の「ライムグリーンフサコ」旧ウィンティに対し、新ウィンティ?のサントリーの「ライムグリーン」。旧ウィンティーと比べると花が大きく花茎がしっかりしています。
(3/11追記:こちらも咲き進んで見ごろを迎えました↓が香りはせず。
苗から購入して自宅栽培で育てたので株もあまり大きくありませんが、3000円ほどで市販されている大株はもっと見事です。 )
旧ウィンティ「ライムグリーンフサコ」と新ウィンティ?サントリー「ライムグリーン」の比較↓
サントリーの方はもう少しボリュームを出すこともできますがこちらの方が後で花苗を購入した事もあって株が小さいですが、株のボリュームは本来どちらも同じ程度です。
色は画像では上手く写っていませんが、こんなに白は強くなくてもっとグリーンがかったクリームカラーです。
さらに続いて、サントリーのウィンティ「ピーチピンク」。
ライムグリーン同様花が大きく花茎が太いです。本来の株の大きさはどちらもほとんど同じになるはずが、一緒に苗を購入したライムグリーンより小さく育ちました。
(3/11追記:こちらも咲き進みました↓が香りはなし。色は画像よりグリーンが混じっていて、ピーチとグリーンの花が半々といったところ)
~ 2020/4/1追記 ~
ウィンティシリーズについてはこちらの記事↓も追記しています。
ダブルプリムローズ
こちらも果たして香りがするのか不明ですが、3月ころから開花し始めるので香りを確かめてからアップしたいと思っています。ただ購入したのは紫系の花で黄色系は買えなかったので香りはしないかも、と思っています。
ベラリーナ
こちらも果たして香りがするのか不明ですが、3月ころから開花し始めるので香りを確かめてからアップしたいと思っています。こちらも購入したのは紫系の花で黄色系は買えなかったので香りはしないかもしれません。
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