以前の梅雨時の良い香りの花の記事にも書きましたが
初夏から夏にかけて強い芳香を放つ花が多いと思います。
南国で暑い太陽の下咲く花々も香料になるほど強芳香性の花が多いですよね。
日本の初夏から夏に咲く花もどこかムっとくるような強い香りを蒸し暑い気候と共に届けてくれます。
今回は山百合の花と、合歓の木の花の話です。
ヤマユリ
以前記事にしたテッセンと白王冠を這わせてある壁面沿いの細い四つ目垣の足元に仕込んでおいた山百合が満開を迎えました。
ヤマユリを植えたのはこの記事の場所↓、6月から2階のベランダによるヒサシ効果と、5月から茂り始める脇にある九尺藤のせいで日陰気味になってしまう、このテッセンと白王冠を這わせている細い四つ目垣の足元です。
と言ってもヤマユリは7/7頃から咲き始め、既に半分が痛み始めています。
開花姿が拝めるのは、複数本植えで2週間ほどでした。
ヤマユリの球根は楽天などでも取り扱う園芸店はありますし、ロイヤルホームセンターなどのホームセンターでもチューリップなどの秋植え球根と一緒に秋から春先頃にかけて販売しているところもあります。
カサブランカの元となったヤマユリ。
那須などの山中で見ると野趣あふれる姿で咲いていますが、沢山咲かせたせいか予想に反して華やかな開花となりました。
実は百合を自分で栽培するのは初めて。
庭のない我が家にこれ以上植物をゴロゴロ増やせず躊躇していたのを、今年やっとチャレンジする気になりました。
栽培といっても、市販の球根を買い、植え付けて水をやり通常の世話をするだけです。
園芸種よりも野性味の感じる山に自然に咲いているような百合に惹かれ、前から山間に行くたびに目を奪われていた山百合を購入して植えましたが、広い山の中で見るのと違って狭い我が家でひしめき合って咲き、折角野趣に溢れたヤマユリが華やかに咲く事になってしまいました。
狭い場所にささやかに、自然味溢れる感じで、でもヤマユリならではの存在感をしっかり主張して咲いて欲しかったのですが、4本だと花が沢山咲きすぎでした。せめて本数を1・2本に減らしていたらまだ少し落ち着いて良かったかも。
市販の球根(園芸店とホームセンター)を植え付けて、初年の今年は1本(1球根)あたり3~5個の花が咲き、数メートル先まで芳香を漂わせていました。
本当なら、この合歓の木の後ろにガマの穂が出てきてもよい時期なのに、今年は葉ばかりで穂が出てきません。ガマは大好きな水草なのでショックです。梅雨が長く日照不足だったせいでしょうか?
合歓の木の花も開花最盛期
上の画像でも花を咲かせている今が旬のネムノキの花。
合歓の木は日没頃葉が閉じて、太陽があがると葉が開くという、葉に特徴があり冬は葉を落とす落葉木ですが、初夏から夏にかけて咲く花もとても良い香りでピンクや赤や白などのフワフワした綿毛のようなとても美しく良い香りの花を咲かせます。
その香りはヤマユリとは異なりとても柔らかい香り。強芳香ではありませんが、初夏の夕刻咲き始める時に近寄ると優しい香りがふんわり漂います。
日中は花がくたっとしぼんでいまいちですが、暗くなり始める少し前くらいから翌日の午前中まで綺麗な花姿を楽しめます。
香りは朝にはほとんどしなくなっていて、開花する夕方前から夜が一番良い香りを放っています。
ネムノキを家庭で育てるには若いうちから花を沢山咲かせる多花性の「一才ネム」がほとんどですが、夏に葉が銅葉になる「サマーチョコレート」も人気です。
我が家の合歓の木は今年の長すぎる梅雨と日照り不足で一部の蕾にまさかのカビが生えてしまった事もありましたが、梅雨の間に次々に開花して花数を増やしています。
合歓の木は意外と開花期が長く6月中旬頃から咲き始め今が最盛期。7月後半からの盛夏の1か月は開花をお休みして、夏の終わりに再び蕾をつけて9月に入ると再開花します。
本来は地植えで5~10メートルの高さに成長する高木ですが、鉢植えでの栽培も可能で毎年落葉後に強剪定をして背丈を抑えても翌年再び枝を伸ばし沢山の花が咲きます。
我が家では合歓の木をまるで低木のように長年落葉後に強めに剪定しながら鉢植えで小型サイズで楽しんでいますが、本当は庭があったら合歓の木を4-5メートルくらいまで伸ばして2階のテラスのリクライニングシートに寝そべりこのピンクの花が寝転んだ目線の先でフワフワしているところを眺めるのが夢です。
この花が沢山咲いて、日中は蝶が花の周りを舞っている姿は極楽浄土かと思う程、平和で豊かな風景なんです。背景に電線がなくできれば山並みや森林などの美景があると桃源郷のよう。
百合の王国 日本
百合の話に戻りますが、日本は百合の王国と言われているほど、ヨーロッパの各国の収集家がかつて様々な日本の百合をこぞって持ち帰り、日本の百合から多くの園芸種が産まれていますし、 日本の百合は世界に誇れるものだと思います。
日本の山野に咲く沢山の百合を欧米の収集家たちが目を輝かせながら集め持ち帰った姿が想像できます。
百合を育てるなら原種を選んで栽培したいなと思い以前から好きだったヤマユリを選びましたが、庭のない我が家には山百合は少し大きすぎて持て余してしまいました。
狭い我が家にはヤマユリよりも、オニユリかニッコウキスゲ、カノコユリ、テッポウユリのいずれかを2本程度も植えれば十分そうです。ヤマユリも1~2本なら良いかも。
東京・神奈川ではヤマユリやオニユリなど主な百合の開花は主に7月。
7月は蓮や睡蓮や合歓の木、ギボウシなどが次々に開花し、アジサイの花はアンティークカラーに染まり、エキナセアや夏咲きのアリウムやアガパンサスやトケイソウなど初夏~夏の花も咲き誇っているし、テイカカズラ2番花が出てきていて花数自体は少ない訳ではないのですが、この時期はクレマチスが春の花後の剪定の後で花は一時身を引き次の開花に向けて新しいツルを伸ばしている最中。
夏咲きのクレマチスも蕾をどんどん付けているところでクレマチスの花数は咲いているものもありますがこの時期は少し少なめです。
そんな7月に野趣あふれる百合が咲いてくれるとクレマチスの花の少なさを1輪でも独特の存在感を発揮して埋めてくれてるのでいいなと思っていましたが、狭い我が家では百合の来年以降の栽培は一旦保留にします。
とりあえず我が家ではこの時期は咲いているほかの花と、南国系の葉物、 果実、 夏の穂などを楽しみます。記事をアップしたいけどなかなか追いつきません。
一方、我が家ではありませんが、私の仕事場のひとつ、雑木すぎる庭のあるこちらのお宅に植えたオニユリは建築物の関係で全体を写せないのですが、大木と数百本の低木の茂みでわさわさしているお庭で心地良さそうにしていました(上の画像↑)。
茂みだらけの自然風の庭にもぴったり。午前中の太陽が当たる半日陰の場所で花数は少ないながらも花の大きさ、株自体の大きさが程よい太陽の光を浴びてしっかり大きなものになりました。
このお庭ではヤマユリを何本か、まとめて植えずにポツリポツリと離して植えても良さそう。
我が家の4株は 百合根として自己責任で食べようかと思い始めていましたが、ここに持ってこようと思います。
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