梅雨でも次々に咲く睡蓮と蓮(小型)

 

梅雨時に咲く花は我が家の庭無き敷地にも沢山ありますが、雨が降ると花が痛み、しおれやすく、ジメジメしすぎて花が早く落ちてしまう事も多いです。

スイレンや蓮も例外ではなく雨で花痛みもするし、酷い天候で綺麗に開花しなかったり、あまり晴れ間がない日が続くと小ぶりな花になる事もありますが、水生植物ですから他の花に比べて湿気には強く、ほどほどに雨が降りほどほどに晴れ間も訪れるような梅雨であればたまに雨で花痛みしながらこの時期元気よく咲き続けます。

春から秋まで長い間楽しめる温帯性睡蓮と夏の盛りに咲き誇る蓮の花。
今日はそんな睡蓮とハスの中から特に小スペースでも育てられる姫睡蓮と小型ハスの話です。

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場所がなくても姫睡蓮なら育てやすい

スイレンには温帯性睡蓮と熱帯性睡蓮があり、それぞれ性質が異なります。

一般的な熱帯性睡蓮は大きな葉を広げ睡蓮鉢も最低でも直径50cmくらいはないと心もとないのですが、温帯性睡蓮は直径40~45cmの睡蓮鉢でも育てられる品種が割とあります。
(品種によります。また大きいほど沢山葉が育ち花上がりも良くなります)

中でも温帯性睡蓮の「 姫睡蓮 」は直径20cmくらいの小型の睡蓮鉢や一定の深さのある器やサラダボールなどでも栽培が可能です。

睡蓮鉢に直接植え付けるのではなく、姫睡蓮の場合は3~4号程度の小さな植木鉢(または3号鉢程度の大きさの小さな器や容器類)に荒木田土などと緩効性固形肥料と一緒に球根を植え付けたものを水を張った睡蓮鉢に沈めます。

初夏から秋まで途切れなくよく咲く姫睡蓮’ヘルボラ’。花の直径は4~5センチ前後

画像の姫睡蓮「ヘルボラ」は我が家では11時頃から5時頃まで陽が当たる場所で、6月から9月まで、本当によく咲いてくれます。開花開始の時期は他の睡蓮より少し遅れる遅咲きタイプですが、一度咲き出すと次々に蕾を上げてきます。

鮮やかな黄色ではなくクリーム色に近いような淡い優しい黄色で派手にならず、和風のしっとりした水景にも、モダンな鉢でシックなお庭にも合わせやすいと思います。

姫睡蓮でもいくつかの水草とアレンジする場合に使用した直径約35cmの睡蓮鉢

姫睡蓮だけだと直径20cmの雪平鍋でも一応栽培できましたが(浅い容器に植え付けたものを鍋に沈めて)、上の画像のようにいくつかの水草と合わせる時は直径が35cm以上あると安心です。

あまり浅すぎない水鉢で高さも20cmあるものを選び、浅過ぎると水が張れないので使えない事があります。
逆に睡蓮鉢が植付容器に対して深すぎた場合はレンガなどを沈めた上に姫睡蓮を植え付けた鉢を置きます。

睡蓮の株の植付方法などは色々なサイトにも掲載されています。姫睡蓮の場合は、3~4号鉢程度の容器に荒木田土(できたら少しピートモスか腐葉土を数割入れて混ぜる)に緩効性固形肥料を適量入れ、そこに入手した時の状態により、姫スイレンの苗鉢から土ごと出して植え付けるか、または姫スイレンの地下茎そのものを芽先が土から少し顔を出す形で少しななめにしおしりを斜め下にする形で植え付けます。先端が伸びていくのでお尻の部分を植え付け容器の端に近づけて植え付けます。詳しくは多くの睡蓮専門店のサイトや専門家の粋に達するような趣味の栽培家さんのサイトなどで画像や図解付で 温帯性睡蓮 の植付の解説を拝見する事ができます。

むき出しの地下茎の植付時期は桜の開花の頃、土付の苗鉢であれば真冬以外いつでも植付可能ですが開花期間を考えると桜が咲く頃から遅くとも8月までが適期です。

また、メダカを睡蓮鉢で睡蓮と一緒に飼うときは、これくらいの容器の場合、産卵床にはどんどん増えて睡蓮の花が咲くスペースを奪ってしまうホテイアオイは入れない方がいいです。シュロを利用した小ぶりの産卵床などを入れておくと便利です。

ここであえて説明する必要もないですが、ダカを投入する場合は水道水を張ってから1日以上経ってから入れるか、またはすぐに入れる場合は魚の為のカルキ抜きの液体を適量入れ水を混ぜてからにします。

メダカを飼う場合は水鉢や睡蓮鉢の上の際に小さな穴が開いていて雨が降っても水が溢れない仕様の鉢や、開口口の縁の幅が広くメダカが逃げにくいものが適しています。
(プラスチック製の鉢であれば、上のキワに小さな穴をドリルで開けます)

小型のハスなら底穴なしの黒ポット(8号)で気軽にベランダ栽培

10年前の2009年からしばらくの間3階のベランダで栽培していた小型の八重ハス ’ 粉松球 ’

蓮は稀に酷い強風で花茎が折れたり、花弁が早く散ってしまので、風の強い4階以上は少し難しく、風を避ける工夫をしないとなりませんが、 2~3階の高さなら風がそうひどくない場所であればベランダやテラスでも蓮も育てられます。

開花時期は東京・千葉・神奈川では6~9月までで、中でも7月から8月は開花のピーク。今まさに見頃を迎えているので蓮の見物に行くのにぴったりのシーズンです。
関東では今週から晴れてきそうなので来週からも花が特に綺麗だと思います。

陽当たりの良いベランダは相性もぴったり。
もちろん玄関先でも半日以上日光が当たる場所であれば栽培可能です。
(数時間しか陽が当たらない場所でも花数は少ないですが育てられます)

風があまりに強すぎて心配な場合は、葉を麻紐などで軽くまとめて縛っておくと折れにくいのと、開花中の軽い小型の鉢に限り 花弁が散らないよう、一時的に明るい窓辺に避難するのもありだと思いますが、基本は出しっぱなしで育てます。

以前ベランダで育てていた小型八重蓮’粉松球’は、8号黒ポット(深型)でシーズン中3~4個しか咲かなかったけど持ち運びも楽々でした。 もう一回り大きな鉢だと花数も増えます。

黒ポット(穴なし・深型)だと味気ないという場合は、陶器のハス用の鉢や、プラスチック製の鉢カバー(底穴がないタイプ)も使えます。陶器の鉢を使うと趣があって素敵ですが、重くてメンテナンスの際に多少面倒なので、最初から陶器にするよりもまずは黒の底穴なしポットか、樹脂製の鉢カバーが軽くて植え替えの際も比較的楽でおすすめです。

蓮にぴったりなつぼ型の陶器の睡蓮鉢にも、8号程度の大きすぎない黒ポットならそのままストンと入るし自由に出し入れもできます(黒ポットが低すぎる場合はレンガや逆さにした植木鉢などを下に敷いてその上に蓮の黒ポットを置く)。

特に小型蓮の場合はポット鉢での栽培にすると、自分で好きなように外側をカバーできるし(素敵な陶器やモルタルのコンテナなどに入れたり、竹垣風の竹簾でポット鉢部分が隠れるように仕立てたりなど)、8号程度の黒ポットだと簡単に移動もできて楽です。

黒ポットや樹脂製の鉢カバーだとそのまま池に沈めて池の中のひと景色として使う場合にも適しています。

植付方法は、レンコンむきだしの場合はソメイヨシノの開花宣言の頃かその少し前から1か月の間、苗鉢の場合も入手後早めに植え付けますが春から遅くとも梅雨入り前までに行います。植付の説明は他の愛好家さんのサイトなどにも詳しく載っていますが、万一要望があれば後日説明したいと思います。

黒ポットで育てていた粉松球。蕾もコロンとしていてとても可愛い

蓮は朝蕾を開いて昼前には閉じるのを3日ほど繰り返します。

大型や中型の蓮は見応えはありますし置くだけならいいのですが、 作業場所がないとガーデンシートを広げて植え替えし、泥に若干まみれての作業も大型になればなるほど骨が折れるので、マンションの低層フロアで育てる場合は小型が一番です。

私も以前大型と中型の蓮を5~6種類育てていましたが、自宅では庭がなく作業場所もないので、自宅と庭のある実家を行き来して無理して育てていました。

お庭があって、大型も小型も色々な種類を育てられる!という場合は思いっきり好きな品種を揃えて栽培するのも楽しいです。

でも我が家のようにお庭がない場合は8号程度の黒ポットで栽培可能な小型ハスか、または直径30cmの黒ポットでも何とか開花する中型のハスが一番。

場所のあるなしに関わらず、体力的に厳しい女性にとっては大型のハスを育てるのは毎年の植え替えも大変です。

鉢底からの背丈は、小型蓮で50~60cmほど、中型の蓮で80~100cmほどでしょうか。

背丈だけでなく、小型の方はボリュームがあまり出ず比較的コンパクトにまとまりますが、中型のハスは小型よりも一~二回りほどボリュームが出るので、他の植物との兼ね合いで、影になる事を考えて選ぶといいと思います。

中型の蓮なら割と良く咲く「 毎葉蓮 」が個人的におすすめで、小型なら専用店の花画像を見て好きな花を選びますが、今はホームセンターや園芸店で6月から結構沢山のハスが並んでいますよね。

レンコンから購入する時は3月の桜の開花前後までに届くように購入し関東以西の暖地では3月までに植え付けるのがベストです。

ホームセンターや園芸店で葉が出た鉢を購入する場合はなるべく梅雨入り前までに購入し、そのままでは土と栄養が足りなくなっているので適切に植え替える事で正常な開花と翌年に使うレンコンを太らせます。

植物の記録をしておきたくてできれば毎日か週に5日ブログをアップしようと思っていたのに、はなかなか記事をアップできず週に1回以上しかあげていませんが、追っておすすめのお店や黒ポットの入手先などを追記したいと思います。

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