今日は夏も毎日咲き、春から秋まで咲き続けるスイレンのお話ですが、その前に他の草花の様子を少しだけ。
宿根フロックス「ブラインド ライオン」やグリーンがかったアイボリーのケイトウ、黒葉丸実の観賞用トウガラシ、渋色ルドベキア「サハラ」、枯らしてしまったチョコレートコスモスなどを買い足しました。 サハラは花色・花形に幅があり一重・二重・八重、下の花のようにピンクがかったものや赤が入ったものにブラウンやオレンジがかったものなど色も様々。とりあえず色で選んでみましたが夏は西日が強いRhodesの家でも既に場所は埋まっているので置き場がありません。
ここ数年狙っていた「ブラインド ライオン」はまだ苗サイズなのでこれから少しでも充実株に育って欲しいです。穂ものやグラス系は雄大なスケールのものが好きですが庭すらなく大きく育つものはまず栽培不可能なので程よいボリュームで小さな鉢でも育つものはありがたい。2株買ったため管理しているよそのお宅のお庭にも植えたいのですが地下茎で増えるため地植えは様子を見ながらでしょうか。ある程度広いスペースがあれば即地植えにしたいのですが既に植える場所がほとんどないのでひとまずこのまま置いておいてゆっくり考えます。
斑入りノシラン「 ビッタータス 」も見頃を迎え始めています。コバルトブルーの実がなる緑葉の普通のノシランは7月に蕾が出て8月に頭には咲き始めていましたがこのビッタータスはそれよりひと月近く遅れての開花します。
一方、購入後ずっとポットのまま放置している白斑ヤブラン「シルバードラゴン 」も今年初めて花があがってきました。蕾がボケてしまっていますが下向きに垂れて咲いてゆくノシランの雫のような蕾とは違ったヤブラン特有の丸い蕾です。色はほんのり紫がかっているかな?葉だけを見るとこの シルバードラゴン と上の ビッタータス は違いは分かりにくいですが花を見ると違いが分かります。この2種は花以外にも葉の触感や株の増え方などの違いもあります。
自宅にないので画像を載せる事ができませんが黄斑ヤブランもそろそろ蕾が出てきている頃でしょうね。
オオバジャノヒゲ「黒竜(コクリュウ)」の実も黒く色づいてきています。
影になっている方はまだ緑色。晩秋頃に全体が黒く染まります。
ここは南向きのRhodesの家の玄関ポーチで強烈な夏の日差しから少し守られているため綺麗に実が残りますが日向のコクリュウは夏に実の多くが枯れ落ちてしまいます。
コクリュウは主に夏に新芽の新しい葉が出てきて緑色の葉が増えます。これから徐々に葉も黒みがかってきます。
茉莉花も八重タイプが夏の開花を終え今は万重咲き(牡丹咲き)と半八重と一重が咲いて夜に良い香りを放っています。やっぱりフレッシュで強い夜の香りが一番。
この日は花数少なめでしたがこれでもベランダに出るとしっかり強めに香っていて、窓をあけると網戸越しの風に乗って室内まで香ります。
今日は先日書いたマツリカの記事の続編で長年鉢栽培で育てている植物の中で真夏に毎日花が楽しめる植物特集の続編です。
温帯性睡蓮 / 温帯睡蓮 ( 温帯性スイレン / 温帯スイレン )
Rhodesの家の駐車スペースの後方に無理やり停車場所を狭めて置いた水連鉢では初夏から9月頃まで毎日3~5個の温帯性スイレンの花が同時に咲いています。ポスト前の小さな水連鉢の姫睡蓮も合わせると4~8個くらいの温帯性スイレンが毎日とだえる事なく咲いています。
熱帯性スイレンの方が温帯性スイレンより真夏は元気でよく開花します。温帯性睡蓮より場所を取り越冬管理が必要な熱帯性スイレンよりもさほど場所を取らず冬の管理も楽な温帯性睡蓮の方が狭い敷地では育てやすく、何より一般的に咲く花が少なくなる夏場に毎日複数個の花が咲くありがたい存在です。
温帯性睡蓮は暖地では春から初冬まで咲きますが、特に初夏から秋まで良く咲き、適した栽培環境下でかつ良く咲く品種は4月後半から10月頃までほぼ途切れる事なく毎日咲きます。日本で育つ他の四季咲きの植物と同様盛夏は開花の勢いが弱まり開花が止まる事もありますが、現在Rhodesの家にある温帯性スイレンは夏は若干花数が減りながらも毎日欠かさずほんのり和の香りがする花を咲かせてくれます。
「マンカラ ウボン」「コロラド」などの中~大型種
まずは何度も載せている中型の温帯性睡蓮から。樹木ではないのでタイトルにある樹齢と表現するのは間違っているかもしれませんがどれも10年以上生き続けている株になります。庭のない家への引っ越しに際し、それまで10種以上育てていた温帯性スイレンの中で良く咲くものを3種残しました。そのうちの2種がこの中~大型種の「マンカラ ウボン」と「コロラド」です。
今年は淡い花色のコロラドの花の画像ばかりアップしていましたが個体差や咲く時期によってピンクがしっかり出ます。下はピーチピンクがしっかり出たコロラド↓
同じ花の晴れ間が出た時の色↓
水を弾くベビースキンがたまりません。黒に近い濃い色の花は夏は花びらが焼けてしまいますが淡い色の睡蓮の花は夏の太陽にも結構耐えます。
下の画像↓は7月後半の様子で向かって左端が「コロラド」右3つが「マンカラ ウボン」。背景には同じく夏の間も毎日花開く合歓木(ネムノキ)が咲いていて、本来ならネムの後ろに初夏から夏までガマの穂が見えているはずですが今年は根詰まりして穂が出ませんでした。
そんなこの2種の温帯性睡蓮も8月に入ると少し開花ペースが落ちます。それでもRhodesの水連鉢では8月も毎日温帯性スイレンの花が全く途切れる事なく毎日咲いています。咲いていない日は今のところありませんが、梅雨時から鉢からあふれる程葉が生い茂り花を隠してしまうので手でかきわけて葉の間から顔を出してあげていますがどうしても隠れてしまう花も出てきます。
睡蓮は太陽が好きなのでRhodesの家のような南向きの家にぴったり。
日光が足りないと花数も減るため初夏から初秋の成長期の長雨にはハラハラしますが夏場の多少の悪天候続きでも咲いてくれます。夏に曇り空や雨模様の時は普段より遅い時間まで花が開いています。
Rhodesが花を出すために葉をかき分けるせいで葉が傷み花も夏バテ気味ですが2~4個の花が8月も毎日咲いてくれます。
3種の株を植え付けた鉢を沈めていて睡蓮鉢に対してスイレンの数が多く葉がひしめき合いただでさえ葉丈がかさむ時期に花が葉に埋もれていますがもう少しゆとりを持って1株、多くても2株までに留めればここまで花が隠れる事はなかったと思います。
↓葉に隠れた睡蓮の花も出さず、夕方から花開くネムは昼間で花が枯れていますが、外出前に慌てて写メ。
実際はもう1~2個葉の影にスイレンの花が隠れています。8月の正午前後は日差しが肌に痛くて外に出てスイレンの花の写メを撮りに出る気がなかなかおきません。
春の開花はこんな風↓に水面にぺったり張り付いた葉と水面に優しく浮き出る花姿です。水にしっとり浮かんだ葉こそ睡蓮の葉らしいですがこの姿は6月まで。
このスイレンの花↓は2輪とも「 コロラド 」。マンカラ ウボンもコロラドもどちらも多花性で初心者におすすめの品種ですがどちらかというとコロラドの方が沢山咲きます。ただ今年はマンカラウボンがコロラドより多いくらいの勢いで沢山咲いていて株が勢いづいてくるとマンカラウボンの開花数がコロラドを超える事もよくあります。
まだスイレンの葉が少ない5月は睡蓮鉢でメダカが泳ぐ姿もよく観察できて一番綺麗かもしれません。
ちなみにこの場所に置いている温帯性スイレンの大型睡蓮鉢↑は超軽量タイプで取り扱いが楽なこちら↓
これとは異なる大きな黒プラ睡蓮鉢も以前よく使っていましたが上端にメダカ用にあふれる雨水を逃がすための小さな穴を開けるのが少し手間でした。でもこちらは縁幅が広く表面がツルっとしていないスチロールのせいか水を逃がすための穴をわざわざ作らなくても大雨で水があふれてもメダカなどの魚が上から水と一緒に流れて行きにくい材質・形状になっているところもポイントです。
同梱不可・中型便手数料 大型睡蓮鉢(メダカ鉢)超軽量タイプ(約1kg)ブラック 睡蓮鉢・金魚鉢・メダカ鉢 才数200 お一人様1点限り
車を無理に前に出して置いている庭のないRhodesの家には大きすぎる鉢ですが、これくらい直径があると中~大型の温帯性スイレンがよく開花します。Rhodesは3種植え付けて鉢の中が美味しげる葉でかなり込み合い充分に光合成できず咲けない株も出てきているので、できれば1種、多くて2種までにした方が葉がゆったり広がり花数が倍増します。
中型の熱帯スイレンを育てるにもおすすめのサイズですが中型の熱帯スイレンの場合は更に葉が大きく広がり日光が必要なためこのスイレン鉢でも1株が妥当でその間に小型を1株一緒に置けるかなという感じでしょうか。または小型の熱帯性睡蓮を数種育てる事はできると思います。
姫睡蓮サイズの「ヘルボラ」
ヘルボラは淡い黄色のミニ水連。開花は他の温帯性睡蓮より少し遅く初夏に入ってから咲き始め夏に開花の勢いが増しその後秋までほとんど花が途切れません。
ほとんどの温帯性睡蓮の花に芳香がありますがヘルボラの芳香は弱く感じにくいです。かがんで小さなスイレンの花の香りを嗅ぐ事がほとんどないため香りに気づかないだけかもしれません。
開花のスイッチが一般的な睡蓮より少し遅く、咲く時間帯も閉じる時間も季節により1時間ほど遅め。盛夏以降はお昼過ぎ頃に満開に開き夕方前まで花が開いています。(夏以降はどの睡蓮も開花する時間帯が遅くなってゆきますが)
花はこんなにちっちゃくて
中心に蜜の雫↓
蜜には蟻や蜂が寄ってきます。多分中~大型の温帯性スイレンの花と同じく香りがあるのかもしれません。
今年、この水連鉢のメダカはこの子1匹。Rhodesが水連鉢を覗くと秒速でごはんをおねだりしに水面に現れる故郷の御苑前の家から持ってきた子で人懐こくたった一匹でこの鉢のパトロール(ボウフラ退治)をしてくれています。
睡蓮鉢の中には楊貴妃メダカや幹之メダカや白メダカなど明るい色のメダカを泳がせる事が多いですが、黒メダカや青メダカも可愛くて丈夫。この水連鉢は小さく冬に凍るとメダカの非難場所が少ないので年末に睡蓮鉢を掃除後3月の株の植え替えまでの間は室内の水槽で過ごさせ人口の餌を与えていますがそれ以外の屋外飼育では自然発生するミジンコやボウフラを食べさせています。
5月は花数少なめのミニ睡蓮ヘルボラに花数多いクレマチス↓
逆に8月はクレマチスの花数が減って
ヘルボラの花数が増えます。ヘルボラは他の温帯性睡蓮より開花スイッチが遅く入り夏に入ってから10月までは本当に元気で毎日2~5個の花が咲きます。どんぶりサイズの鉢でも育てられなくもないのですがその場合は花数が減り水がすぐ減るので枯れないよう注意が必要です。
熱帯性睡蓮 / 熱帯睡蓮 ( 熱帯性スイレン / 熱帯スイレン )
本当は真夏は温帯性睡蓮よりも熱帯性睡蓮の方が元気で8月も沢山の花が咲きます。
熱帯性睡蓮は大型・中型・小型品種、青いハスの花とよく勘違いされる開花には水深が必要な変わった品種、夜咲きの品種などバリエーションも豊かで目にも鼻(芳香)にも鮮やか。
ほとんどの品種に南国の花を彷彿とさせる甘い芳香があり、温帯性睡蓮のスっとした和を感じるともいえる香りとはまた違う香りです。
上の画像は何年も前に育てていたもので、手前の咲き終わった蕾が夜咲きの超大型品種「ミズーリ」(適したサイズより小さな睡蓮鉢のため本来より小さい花で咲いた)で、中央で咲いている白に爪紫の花は小中型品種の「ムラサキシキブ」です。
場所があれば熱帯性スイレンの栽培も再開したいくらいですがスペースがない今は植物園で楽しむ事しかできません。
以前熱帯性睡蓮を少ないながら主要なバリエーションを揃え6品種以上育てていましたが、その頃はガラケーの低解像度の画像しかなくそもそも開花した花をろくに画像に収めていませんでした。このブログをはじめてから熱帯性睡蓮の画像をちゃんと残してこなかった事をすごく後悔しています。
環境と好みで選ぶ温帯スイレンor熱帯スイレン
温帯性睡蓮でも品種によっては夏によく咲きますが、真夏以降は熱帯性睡蓮の勢いがすごいです。花の性質や形状、香りも温帯性スイレンと熱帯性スイレンでは微妙に違ってきますが環境や好みによって選ぶといいですね。
同じ水生植物でも大型で場所を取り越冬管理が必要な熱帯性睡蓮や植え替えに多くの土を必要とする蓮も何年も育てて来たものの途中で断念してしまいましたが、温帯性睡蓮は暖地では屋外越冬でき、熱帯性睡蓮に比べると栽培・管理が楽な品種が多く、栽培品種はぐっと減らしましたもののこれからも細々と数種類のみですが育てていくと思います。
温帯性スイレンの難点を上げるとしたら夜咲きタイプの品種が誕生していないところ。同じ睡蓮でも熱帯性睡蓮には夜に咲く品種が沢山あります。 熱帯性スイレンは温帯性スイレンにはない青花品種(実際は青みの入った紫系の色の花)があるところ、大きな花を咲かせる品種があり、梅雨入り後は非常に多花性であるところが魅力です。ですが熱帯性スイレンの中でも特に魅力的な品種はより大きな睡蓮鉢が必要になり狭い敷地では場所が確保できず栽培が困難になります。
(熱帯性スイレンでも小さな品種は品種により30~40センチほどの水連鉢でも栽培が可能です。)
一方ベランダでも一定以上の日当たりがあれば通常サイズの温帯性睡蓮であれば40センチ前後の水連鉢で栽培が可能です。温帯性睡蓮でももちろん水連鉢は大きいほど葉を広げて太陽を浴びる事ができ開花数が増えます。
(温帯性スイレンの中でも姫睡蓮のように小さな品種は20~30センチほどの小さな水連鉢でも栽培が可能です。)
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