夏の花、残暑の花【2】~真夏の芳香性クレマチスとシェードガーデンの花~

アップしたい事は沢山あるのに更新がなかなかできずにいます汗

もう一部のリコリス(彼岸花)も咲き始めていて夏の花というタイトルは遅い気がしてしまいますが、前回・前々回の記事に続いて狭い我が家の軒先で暑さピークの8月に元気に咲く花の様子をアップしておきたいと思います。

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日陰の花

8月に咲くシェードガーデンの花といえば先月アップした芳香性ホスタ(ギボウシ)などの一部のホスタの花も輝いていますが、8月のシェードガーデンでは他にも花が咲いています。
今回紹介するのは暖地ではデルフィニウム以外は冬も地上部が枯れない常緑の植物です。

ノシラン、ヤブラン

8月の庭といえばノシランや一部のヤブランの花が元気。関東平野部では9月に入ってもまだ花が残っていますが見頃は8月です。
ヤブラン「モンローホワイト」、紫花のオーソドックスなヤブラン、大型のオーソドックスなノシラン、斑入りノシラン 「ビッタータス(スノードラゴン)」、この4種はほぼ同じ時期7月終わり頃に蕾が顔を出してきて、8月中ずっと花が楽めます。
ヤブラン2種は8月の終わりに散り始めて、ノシラン基本種は9月に入る頃に花が散り始め、斑入りノシラン 「ビッタータス(スノードラゴン)」は花の展開がゆっくりで10月前半頃まで開花を楽しめます。
そしてこの4種より少し遅れて8月に入ってから黄斑ヤブランの花が出てきて10月頭頃まで紫の綺麗な花を楽しませてくれます。

ノシラン(基本種)

今年は花が少なく咲いた管理人宅の鉢栽培のノシラン。
おそらく根詰まりのせいで、たったの2本しか花芽が上がってきませんでした。

2020/8/27
2020/8/19
2020/8/8
2020/8/8

このオーソドックスなノシランも7月末に蕾が出てきました。
ヤブラン「モンローホワイト」とノシラン「ビッタータス」と示し合わせたようにぴったり同じ時期に蕾が出て花が咲き散ってゆきます。

2020/7/28

2020/8/25

ヤブラン「モンローホワイト」とヤブラン基本種

去年まで仕事先で育てていたモンローホワイトの大株は今年はリグラリアの葉陰に入って花があまり咲かなかったため、今年は管理人宅のまだ小株のモンローホワイトの画像を載せます。
(ややこしくてすみませんが隣に植えてあるノシラン 「ビッタータス」の斑入り葉が写り込んでいます。モンローホワイトの葉は斑入りではないグリーンの葉です。)

2020/8/25

モンローホワイトもやはり7月末に蕾が出てきました。

2020/7/30

開花前のムスカリのように上に長く伸びた花房もかわいい。
モンローホワイトの葉はこの斑なしの緑葉です。

2020/8/6

下の画像は自宅で育てていないので知り合いの敷地に咲いていた紫の花に緑の葉のオーソドックスなヤブランの花です。日陰で花の色の出が少し薄いですが、東京及びその近郊では紫花のヤブランもモンローホワイトと全く同じ時期に蕾が出て8月いっぱい花を楽しめます。

2020/8/6

ノシラン 「ビッタータス」(「スノードラゴン」)

ビッタータスも7月末に蕾が出てきました。ただし同時期に蕾が上がってくる上に挙げた3種(ノシラン基本種、ヤブラン「モンローホワイト」、ヤブラン基本種)より蕾の出は気持ちほんの少しだけ遅く、その上ゆっくり花が展開してゆくため、この3種より長い間開花を楽しむ事ができ、東京近郊では10月末まで開花を楽しめます。

2020/7/30

ノシランビッタータスも長い花穂を伸ばしてきますが、葉から上に大きく出る事がなくどちらかというと葉の間で咲きます。
他のノシランやヤブランが茎を伸ばしてその上に花穂が更に伸びて花が少し高い位置で咲くのと比べると、ビッタータスは茎部分が少し短く花穂の位置も低くなるため自らの葉にまぎれながら咲く感じです。
タマリュウやジャノヒゲも似たような咲き方をします。葉の中で花が咲きがちでヤブランに比べると花に気付きにくいです。

2020/8/16

葉のボリュームが少ないうちは花も見えますが、葉の背丈を飛び出して背高く咲く花ではないです。

2020/8/16

黄斑ヤブラン

仕事先で植栽する予定の黄斑ヤブランはまだポットのまま。この秋に植え付け予定でまだ小さな株なので花芽も2本しかあがってきていません。
数年後もう少し大きな株になってもう少し花が咲くのを楽しみにしています。

黄斑ヤブランは東京近郊では8月後半に蕾が出てきて、上がってくる花茎の本数にもよりますが9月末頃まで花を楽しめます。

2020/9/5

黄斑ヤブランも日向でも育ちますが、明るい日陰くらいの方が圧倒的に葉が綺麗に育ちます。
斑入りのヤブランやノシランやリュウノヒゲは綺麗な斑入りの葉を守るため、明るい日陰から半日陰で育てるのが一番と思っています。

2020/9/5

早く植えてあげないとと思いつつ春先からずっとポット苗のままで、、9月中に植え付けてあげたいです。

デルフィニウム

8月はデルフィニウムも元気です。管理人宅ではデルフィニウムを春~初夏の寄せ植えに使いますがその後管理する場所がないので夏の二番花を見る事はできず、画像は仕事先の夏のデルフィニウムの花の画像になります。
「ダスキーメイデンス」も何本か花茎があがってきました。

2020/8/4

茎が倒れていましたが「グリーンツイスト」も夏の2番花が咲きました。
春の花より茎が細いので早めに支柱に結んだ方が良いですね。

2020/8/1

他にも別の仕事先で「モーニングライト」などのデルフィニウムの二番花が咲きました。画像に収められず残念!

リグラリア

リグラリアの一部の品種は8月に花を咲かせます。
管理人が仕事先で育てている「ブリット マリー クロウフォード」や「ミッドナイトレディ」も8月に黄色い花を咲かせました。
こちらは「ブリット マリー クロウフォード」の花。「ミッドナイトレディ」の花もほぼ同じような花が咲きます。
8月に入ると同時に咲き始め、蕾が次々ゆっくり咲きながら8月末日まで咲いています。

2020/8/4
2020/8/4

横にヤブラン「モンローホワイト」も植えてあるのですが、今年は「ブリット マリー クロウフォード」の大きく茂った葉陰に「モンローホワイト」は完全に隠れてしまいました。

8月の百合

カサブランカなどの華やかな百合は6~7月に咲く百合が多い中、夏に咲く百合は以外にも香り優しいです。半日陰や明るい日陰に植えると雰囲気が出て大活躍してくれます。
8月に咲く百合は管理人宅にはありませんが、公園などで見かけると優し香りと素朴な佇まいにホッとします。
もうほとんどが咲き散り、日陰の株がわずかに咲く程度なので記事にするには遅いかもしれませんがせっかくなのでアップしておきます。

カノコユリ

甘く優しい香りのカノコユリは7月から8月のお盆頃まで見頃を迎えます。
ちょっとパウダリーな甘い雰囲気の香りです。甘すぎず強すぎず酔わない優しい香りです。

2020/8/8

関東平野部ではお盆休みを過ぎる頃にはかなり散り進んでいるので9月に入ると花が咲いている事はないと思います。

シンテッポウユリ

シンテッポウユリは7月末から9月前半くらいまで咲いています。一番の見頃は8月のお盆の最中です。
見頃は8月の半ば頃。今は日陰のシンテッポウユリが咲いていて日向のシンテッポウユリはもう散ってしまいます。

開花時期はカノコユリと重なりますがカノコユリより少し後に咲いて見頃も少し後にずれています。
上のシンカノコユリと下のシンテッポウユリの画像は同じ日ですが、シンカノコユリの花の半分以上が枯れ始め花が少なくなっている頃に、シンテッポウユリが見頃を迎えます。

香りはとても優しい香りでカサブランカのように強くなく酔いません。
個人的に結構好きな香り。蒸し暑い夏にこの優しい香りを朝夕の散歩で嗅ぐとウキウキした気分になりリフレッシュします。

2020/8/8

夏の百合はこの2種があれば8月の庭も寂しくない上に香り豊かになりますね。ただシンテッポウユリの片親らしいタカサゴユリは繁殖の強い外来種なので喜んで植えてしまっていいのかは微妙なところです。増やして自宅以外に広げたり譲ったりしなければいいのかな。種が飛び散るので花が終わったら早めに種房を切り取った方がよさそうです。

多花性・芳香・紅葉の3拍子揃った「チネンシス」。クレマチスの中で最強の香り!?

クレマチスの中では香りの強さが最強だと個人的に思っているフラミュラ系の「チネンシス」。
大型で盛夏から秋まで花が楽しめます。紅葉は日当たりや寒暖差など条件が揃えば暖地でも赤く紅葉します。
今年は写メが撮れない壁沿いで咲いてしまい遠目からしか収められないのでまずは去年の画像から。
この去年の開花画像もハシゴに昇って撮ったものです。
画像の中の葉で大きなツヤのある方はアンスンエンシスの葉。チネンシスの葉はアンスンエンシスの葉に隠れている小さい方の葉です。

2010/10/8

このチネンシス、1輪1輪でもそこそこしっかり香りますが、沢山咲くと更に強く香ります。個人的には間近で直に香りを嗅ぐと少し酔うような香りで苦手かも…と思ってしまう香りですが、丁度1階と2階の狭間から2階の位置あたりで沢山咲くので玄関やベランダで少し離れた場所から間接的にフワっと良い香りが香ってくるとにんまりしてしまいます。

そんな芳香性クレマチスのチネンシスですが、初夏に沢山のツルが枯れてしまい8月に入ってやっと1本だけ生き残ったツルに花が咲きました。それにしてもおかしな咲き方で。

2020/8/5

こんなに固まって房状に咲くクレマチスではないと思うのですが。
しかも一つ一つの花がいつものチネンシスの花より小さい。
固まっているので香りも強烈です。

2020/8/5

春にはかなり沢山のツルが伸びて初夏には2階のベランダまでツルがわんさか伸びてきていたのに、実際に生き残ったツルはたったの1本でした。
なので全然グリーンカーテンにはならずスダレにすらなっていなくてスカスカです(↓)。
原因は植えている場所が梅雨時には水たまりになりがちだからだと思います。
ちなみに画像の右下に絡んでいるのはパッションフルーツのツル。鉢栽培で室内で越冬させているものですがこちらも去年と比べて勢いがありません。

2020/8/5

チネンシスが変な咲き方をしていると思っていたら、実際はこの下の方で脇からツルが何本か伸びて正常な咲き方で開花していました。
ベランダの脇のはるか下の方で花が咲いていて画像に収めるのはこれがやっとでしたが、これだとセンニンソウやマンジュリカ等と似た花が咲く事が分かりますね。
実際はセンニンソウよりも少し小さな花です。
もう少しボリュームが出て沢山咲いてくれないと寂しいし、ベランダの下を覗かないと見れないのですが、これくらいでもベランダまで香りが昇ってきます。

2020/8/18

たった1本のツルしか生き残りませんでしたが、秋に向けてこれから脇からのツルが伸びて花が咲き10月まで咲き続けてくれます。
どちらかというとこれから沢山花が咲くので花はまだまだこれから。

来年こそもっと本来のように沢山の花が咲くといいのですが、ここは場所が悪く思ったように咲かないので移植しようか悩んでいます。念のため予備の株を作ってから移植したいので移植するとしても来年になります。

香りの強いクレマチスを楽しみたい方にはお勧めの品種ですが、少し大型なので縦または横、樹木になど、這わせるスペースを確保できる方にお勧めです。

管理人宅は現在日当たりが悪い場所に植えてあるせいもあってか紅葉しませんが、以前日当たりのある場所で管理していた時は赤く綺麗に紅葉までしてくれました。

夏咲き芳香性クレマチス「トリテルナータ ルブロ マージナータ」

夏に咲く香りの良いクレマチスでは他にもフラミュラ系「トリテルナータ ルブロ マージナータ」も開花予定だったのですが、お店が誤って「リトルネル」を送ってくれていたようでトリテルナータを植えたところからリトルネルの花が咲きました。新しい替えの苗を秋に送って貰う予定です。
「トリテルナータ ルブロ マージナータ」は3年前に一度日陰しか植える場所がなくて自然消滅してしまったため新しい株を植え直したつもりでした。一度も花を画像に収めていないので、来年こそ開花した姿を見て花の香りをかいでみたいです。

夏の不在時に枯れてしまった植物(鉢植え)

最後に今年の夏、不在中に枯れた植物の覚え書きです。すみませんが個人の備忘録としての記録です。

枯れてしまった植物は高温多湿に弱いものばかりで毎日お水あげないでねと家族にお願いして出ても戻ると枯れていて、「え?そうだったっけ?」と言われます。
かといって怒ると留守中の水やりをしてもらえなくなるのであまり細かく言えません。

・エリンジューム「ビッグ ブルー」
・ブルネラ「ルッキンググラス」
・クレマチス「グリーンパッション」
・クレマチス「美登里」
・クレマチス「ピクシー」
・ボロニア
・キミキフガ「ブラック・ネグリジェ」
・その他品種不明の鉢数個

この他にも多湿すぎて弱っているものが沢山あります。管理人の植物はほぼ鉢栽培なので水をたっぷりあげないと干からびて枯れるものの方が多いですが、過湿でも枯れる植物も沢山あります。
そうした鉢を本当は置きたい夏に涼しい日陰になる場所は狭い管理人宅にはあまりなく、暑いベランダの日陰に置くしかない鉢はちょっと水やりの加減を間違えるとすぐに枯れてしまうので、本当は留守がちにしたくないのですが今年は例年より出張が多く、夏の留守中に枯らしてしまった植物が多くなってしまいました。

また、シャワーの角度や強すぎる水勢で土が流れて表面が削げ根の付け根がむき出しになってしまい、根がむき出しになるのを嫌がるものはそれが原因で弱ってしまっているものもあります。

とはいえただでさえ植物の数が沢山あって水やりのお願いを嫌がられるのに水やりにあまり細かい注文をつけると水やりをしてもらえなくなるのであまりうるさく言えません。

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